シャンプーの界面活性剤について
今回は
シャンプーの界面活性剤について、ちょっとマニアックに説明させていただきます。
汗やホコリ汚れはお湯で8割9割落とせますが
皮脂や整髪料などは界面活性剤でないと落とせません。
界面活性剤は、お湯では落とせない汚れを包み、髪や頭皮からはがし、再び髪に付かないようにしてくれるものです。
わかりやすく今回はこの界面活性剤を
「アミノ酸系」「高級アルコール系」「石けん系」の3つに分けて説明します。
1.アミノ酸系
肌の弱い方、乾燥しやすい髪質や頭皮の方などにおすすめで、刺激が弱く、頭皮にもやさしいものです。
うちで扱っているシャンプーは全てこのアミノ酸系に属します。
成分表記は
水の次(または5番目以内くらい)に
「ココイル...」「ラウロイル...」と成分表記されているものがアミノ酸系界面活性剤になります。
うちで扱っている3つのシャンプー、
R21とENUシャンプーとAXIクレンジングスパシャンプーの3つの成分表記を参考にしてみます。
R21シャンプーの成分表記は水、ココイルメチルタウリンNa、ココアンホ酢酸Na・・・・・・・・と続きます。
2番目はココイル...なのでアミノ酸系界面活性剤、(3番目のココアンホ酢酸Naはベタイン系ですが、特に目に対する刺激が低く、よくベビーシャンプーなどの低刺激性洗浄剤の基材としても使われるものです)
ENUシャンプー
水、ココイルメチルタウリンNa、コカミドプロピルベタイン、ラウロイルメチルアラニンNa・・・・と続きます2番目、4番目はココイル...ラウロイル...なのでアミノ酸系界面活性剤3番目のコカミドプロピルベタインはベタイン系で高発泡性、低刺激を有する界面活性剤です
AXIクレンジングスパシャンプー(炭酸シャンプー)
水、ココイルグルタミン酸TEA、BG、ココイルアラニンTEA....と続きます
2番目、4番目はココイル...なのでアミノ酸系界面活性剤です
2.高級アルコール系
アルコールの分子に含まれる炭素数が多いものを高級アルコール系と呼んでいます。
炭素数が多いものは泡立ちがよく、洗浄力も高いものが多いです。
残念ながら刺激が強すぎる場合があり、肌の弱い方にはあまりお勧めできません。
市販されているシャンプーのほとんどがこの高級アルコール系です。
価格帯はお手頃です。
成分表記は 「ラウリス硫酸」、「ラウレス硫酸」が目安です。
3.石けん系(アルカリ石けん系or酸性石けん系)
*アルカリ石けん系
天然由来の原料なのでアルカリ石けん系シャンプーは、自然志向の方から好まれていますが、アルカリ性で洗浄力も強く、毛穴の汚れも落としてくれますが、皮脂をとりすぎる、PHが高いため皮膚への刺激があり、水の中のカルシウムイオンと結合して髪が硬くなってしまいます。
成分表記は「オレイン酸Na」「ヤシ油脂肪酸 K」
*酸性石けん系
アルカリ石けんに比べると弱酸性なので、皮膚刺激は暖和されてます。
成分表記は「ラウレス酢酸Na」
ノンシリコンシャンプーに関して
シャンプーは、シリコンタイプとノンシリコンタイプがあります。
一概に「シリコンNG!!」「ノンシリコン○!」
という考えは間違っています。
なぜシリコンが入っているのか??それは手触りを良くするためです。洗いあがったあとに髪のツヤを出すためには必要です。ただ、すすぎが足りないとシリコンが頭皮に残留し、頭皮に負担を与え、フケなどのトラブルが起きる方もいます。
シリコンはもともと安全な物質とされ、医療の現場でも使われています。
シリコンの表示名には共通する部分が多くあります。以下のどれかが成分名に入っていればシリコンです。
「...メチコン」「...シロキ」「...シリル」「...シラン」これらがシリコンを表す表示になります。
よく「市販のシャンプーでいいものはありますか?」といった質問を受けます。
私は普段、美容室で売られているシャンプーを使用しているため、市販のものは正直わかりません。ご自分の使っているシャンプーがどこに属するのか上記の成分表記を目安に参考にしてみてください。
皮膚科学的からみても、わたしからのおすすめシャンプーがあるとすれば
美容室で扱っているアミノ酸系シャンプーといえます。
市販のものと比べると残念ながら価格帯はお手軽とはいえませんが
綺麗な髪と頭皮を手に入れるためには必要不可欠です。
質感、髪質のお好みはアドバイスできるのでぜひ合うシャンプーを見つけてみてくださいね!
TOCA武内めぐみ